[ 辰馬考古資料館 2018夏:集められたたからもの ]

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辰馬考古資料館:
集められたたからもの(開館40周年記念)

(2018.8.12)
兵庫県西宮市にある辰馬考古資料館は、1976年に開館。酒造元「白鷹」の三代目辰馬悦蔵氏が私財を投じて収集したコレクションをおもに展示しています。考古学研究にも熱心に取り組み、考古資料の質の高さから個人収集とは思えない重要文化財、重要美術品の多さ。ちなみに縄文時代の重文第1号は、ここ辰馬コレクション収蔵の注口土器です(現在は東京に出張中)。

辰馬考古資料館(公式サイト)

夙川沿いに建つ資料館では、春・夏・秋に期間限定のテーマ展示がおこなわれます。
(常設はありませんので、公式サイトで最新情報を確認)
例年、夏は考古のコレクション展示がおこなわれています。
こじんまりとした展示室ですが、展示品が粒よりで見応えがあります。
今年は洗練された印象のある、亀ヶ岡遺跡の発掘品が充実していました。
(ちなみに今夏、収蔵品のうち、重文第1号の注口土器はトーハクの縄文展に、
赤いみみずく土偶はMIHOミュージアムに出張中。今後の展示に期待。)
青森、亀ヶ岡遺跡出土の遮光器土偶。
さすが美しく磨き上げられています。
脇から胸元にかけての表現が独特。
髪型は中空土偶などと同じ。
(お団子は左がオリジナル、右が複製)
大きな写真
縄文晩期、千葉県竜角寺出土の土偶。
遮光器と山形土偶の混血?
土偶も土器も地域色が強いですが、
左との質の差は、実力の違いなのか、
価値観の違いなのか…。
大きな写真
亀ヶ岡遺跡発掘の注口土器。
後期のもの。縄文が施された部分と
磨き上げた部分のバランスが絶妙。
大きな写真
亀ヶ岡遺跡発掘の壷。
雲形紋様もまた、この時代らしさを
感じます。
亀ヶ岡遺跡発掘、縄文時代晩期晩期。
手のひらサイズの小さな注口土器。
ベンガラの赤が目をひきます。
大きな写真
黒く磨かれた注口土器。
左のものとほぼ同じサイズ、デザイン。
茶器としてセットでほしいと思ったり。
大きな写真
亀ヶ岡遺跡発掘。
縄文(=縄紋)が一面に施された壺。
口がすぼんだ形の壺型の土器は、縄文の
なかでも新しい時代(ほぼ弥生)だな
と感じます。
茨城県下石崎出土の深鉢型土器。
縄文中期の大型土器です。
ぜいたくに練り込められた、
雲母がキラキラ美しいです。
大きな写真(アップ)
茨城県福田遺跡出土の鳥型土器。
注ぎ口がふたつある、不思議な土器。
亀ヶ岡式に見られる磨消縄文が。
大きな写真
茨城県福田遺跡出土。
土器でもない、土偶でもない、
筍形の土製品(どせいひん)。
茨城県福田遺跡出土。
後期のスタンプ型土製品。
用途は不明。
(祀りに使われたものか…)
縄文時代晩期の鹿角製腰飾。
宮城県、里浜貝塚出土。
旅行で訪れた現地の資料館にも、
同様の装身具がありました(^^)
悦蔵氏は、勾玉の卒業論文を書かれたとか。
白鷹フォーマットの裏紙に連ねられた草稿を展示していました。
重文指定、弥生時代中期の
袈裟襷(けさだすき)文銅鐸。
トーハクに次ぐ50点超の銅鐸が
収蔵されているとか。
大きな写真
伊丹空港付近からの発掘品も展示。
珍しい、縄文時代後期の土器片も。
悦蔵氏は、地元甲陽史学会の支援を
されていたそうです。

夏季展は9/3(日)まで。お見逃しなく!
(入館料200円で、かなり楽しみました♪)

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