[ 福田平八郎展(大阪中之島美術館) ]

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没後50年福田平八郎
大阪中之島美術館


モネ展の帰りにポップなチラシを見かけ、そのうち行きたいと思っていた福田平八郎展。2024年4月に入っていよいよ行くかと思っていた矢先、4月9日(火)から本特別展の目玉である「漣」(さざなみ)の展示が作品保護のため一時休止に。

4月24日(水)に再開ということで、結局閉幕直前の5月5日(日)に行きました。同時開催のモネ展も同じく5月6日(月・祝)までで館内はスゴイ混雑でしたが、福田平八郎展は比較的ゆっくり見ることができました。

この特別展では写真撮影OKの作品がいくつかあり、しかもチラシやアート番組で紹介されている作品が結構撮れたのでうれしかったです♪大阪展は閉幕しましたが、5月18日(土)から大分県立美術館に巡回しているとのこと。多くの作品が彼の生まれ故郷である大分県の県立美術館収蔵なので、巡回というよりはおかえり展示という方が近いかもしれませんね(^^)

安石榴(1920年、大分県立美術館)
安石榴は福田平八郎28歳の時の作品 。細かなところまで描きこまれていて、
特に静かに猫とタイトルとなっているザクロは目を引きます。

朝顔(1926年、大分県立美術館)
格子状の竹垣と上に伸びる朝顔の蔓。
リズミカルに配置された朝顔には、不思議な透明感があります。

漣(1932年、大阪中之島美術館)重文
琵琶湖のさざなみを描写したもの。キャンバスの外に広がりを感じさせる一枚です。
NHKの「ねこのめ美術館」では、素描して気に入ったところ切り取って大きく描く手法をスマホ写真のトリミングになぞらえて紹介していました。確か次の「水」に見られるような色の強調は、フィルターにも例えられていたかな(うろ覚え)。

水(1958年、大分県立美術館)
平八郎は生涯、絶えず姿を変える水を大量に描いたそうです。
絵の上で視線を動かしながら「このあたりはこう動いているな」と感じることができ、
水の粘性と揺らぎを見事に捉えているなと感じました。

氷(1955年)
上の「水」よりもう一段、抽象画っぽさを感じる1枚です。
自宅の庭の手水鉢の氷の縞模様を描いた作品。
昔バケツの水が凍ったとき、水面に薄氷がはって水と氷が不思議な模様を描いていたように記憶しています。


新雪(1948年、大分県立美術館)
シンプルに描いているようで、雪の柔らかな表現はとても写実的です。
不思議と庭石に積もった雪にしか見えません。

桃(1956年、大分県立美術館)
桃がなんともみずみずしくておいしそう。
平面的でありながら、お皿の映り込み効果で立体的にみえます。
海魚(1963年、大分県立美術館)
平八郎は、こどもの絵にも惹かれ写生していたという。 そんなこどもの目線で描いた、白浜水族館の海の生き物たち。 ストレートにカワイイ(^^)
游鮎(1965年、大分県立美術館)
いろいろなバリエーションがあった鮎。 太線の中に色が塗られ、写実と距離をとっているようにも見えますが、こどもの絵を捉えた作品だとすると、写実になります。

牡蠣と明太子(1953年、大分県立美術館)
油絵の印象派のような雰囲気のある作品です。

雲(1950年)
青い空に伸びる白い雲。シンプルな構成。
新雪でも思いましたが、足元の世界、頭上の世界を描いた絵画を
正面から鑑賞して、リアルに見ている感覚になれるのが不思議です。

竹(1940年)は残念ながら撮影できませんでしたので、
閉館後のエントランスを撮りました(^^)

福田平八郎の作品、後半になるほど何か惹かれるものがありました。初期のころは迷いの期間だったのか、画風がいろいろで美しい作品も多くありますが、個性がみえずにこれが福田平八郎なのか!というのが見えずにいました。後半になるほど好きな作品が増えていきます。

語彙力のない自分はポップと言ってしまいますが、背景をそぎ落とし、見せたいものを絶妙に配置して美しい色彩で描いているところがいいなと思いました。

会場 大阪中之島美術館(会期終了) 大分県立美術館
開催期間 2024年3月9日(土)〜 5月6日(月・休) 2024年5月18日(土)〜7月15日(月・祝)
開館時間 10:00〜18:00(入場は17:30まで) 10:00〜19:00 ※金・土は20:00まで
(入場は閉館の30分前まで)
休館日 月曜休館(4月と5/6は開館) 2024年6月17日(月)
入館料 一般 1800円 一般 1,400円
URL https://nakka-art.jp/exhibition-post/... https://www.opam.jp/exhibitions/...
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