[ ポンペイの壁画展(内覧会) ]

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兵庫県立美術館・特別展:ポンペイの壁画展−第3章:神話−


ポンペイに、教養としてのギリシャ文化ブームがやってきました。キリスト教の宗教絵画と比べると、ギリシャ神話って神々が感情をもっていてかなり人間的。今回鑑賞した壁画に描かれているものも、神聖なものというよりは神話での出来事をドラマチックに描いている印象でした。(以前、古代ヨーロッパ美術をもっと楽しもうとギリシャ神話を読み始めたけど、あまりに登場人物が多いのと、恋愛事情とか怒りとか妬みとか結構ドロドロしていて、読む気が継続せず挫折してしまいました…)
神話のシーンが描かれた壁画の並ぶ部屋。
アリアドネを見つけるディオニュソス
(1世紀後半、国立考古学博物館)
ポンペイ「新狩猟の家」から
1821年に発見された作品。
右に立つディオニュソスは、驚いた
表情でアリアドネを見ています。
ディオニュソスとアリアドネ
(1世紀後半、ポンペイ収蔵庫)
「黄金の腕輪の家」から発掘。
葡萄酒が名産だったこのあたりでは
酒の神ディオニュソスが人気。
上部のフリーズ装飾が美しい。
大きな写真
ダナエとペルセウスのセリフォス島漂着
(1世紀後半、国立考古学博物館)
ポンペイ「エピグラムの家」から発掘。
孫に殺されると信託を受けた父に海に
流されたダナエが、漁師に助けられる
シーン。ゼウスの子ペルセウスを抱く。
後世レンブラントが描くダナエとは
イメージが違い、悲劇の王女っぽい。
大きな写真
アレクサンドロス大王とスタテイラ
(1世紀後半、ポンペイ収蔵庫)
「黄金の腕輪の家」から発掘。
男性はアレクサンドロスのモザイクに
よく似ていて、一目で彼とわかります。
女性はペルシアの王女スタテイラで、
ペルシアとの戦いに勝った後に結婚。
神話になぞらえて描かれています。
大きな写真
ヘラクレスとオンファレ
(1世紀後半、国立考古学博物館)
円形に描かれた王女と神の胸像。
このヘラクレスは草刈さん似?
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セレネとエンデュミオン
(1世紀後半、国立考古学博物館)
エルコラーノ発掘。
他の作品とちょっと違う状態、質感。
エルコラーノのアウグスティウム
(1世紀後半、国立考古学博物館)
アウグスティウムは長年バシリカ(公共施設)と考えられていましたが、
今ではアウグストゥス崇拝の場とされ「アウグスティウム」と呼ばれています
その建物の正面奥には5つの壁龕があり、中央には像、左右2つの半円形壁龕には
壁画が描かれており、これらの壁画が今回の特別展の目玉になっています。
赤ん坊のテレフォスを発見するヘラクレス。
ひときわ大きな作品。
絵の中で圧倒的な存在感のある
母アウゲがかわいらしくて魅力的。
隣に筋骨隆々のヘラクレス。リアルな
鹿に比べ想像で描いたっぽい獅子。
ずっと見ていても飽きないです。
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テセウスのミロタウロス退治。
子供たちに囲まれているのがテセウス。
彼の足元に倒れている半人半牛なのが
ミノタウロス。アテネは9年毎に男子女子
7人ずつを生贄としてミノタウロスに
捧げていたという。
左の作品とは少し画風が違います。
大きな写真
ケイロンによるアキレウスの教育
ケイロンはケンタウロス族。
(ケンタウロスは神の名じゃなく種族!)
彼が上の絵のヘラクレスとよく
似ており、同じ画家の可能性あり。
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蛇を絞め殺す赤ん坊のヘラクレス。
赤ん坊というのに小学生くらいに
思える体格、母アルクメネの顔が
へのへのもへじ的なのが気になる…。
大きな写真

次は、ポンペイの壁画展−第4章:神々と信仰−

はじめに第1章:建築と風景第2章:日常の生活 第3章:神話第4章:神々と信仰

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